
皆さんこんにちは!
機創技研、更新担当の中西です!
船は動いてこそ価値がある——この言葉の意味を、最も体感できるのが「船舶修理」の仕事です。
今回はそんな船舶修理の“やりがい”にフォーカスし、「なぜこの仕事を続ける人が多いのか?」を紐解いていきましょう。
船の故障は、単なる機械トラブルでは終わりません。海上では電気も水も自給自足であり、エンジンが止まれば生活も止まる。つまり、船舶修理は「人命と直結した仕事」なのです。
漁船なら乗組員の生活、フェリーなら乗客の安全、貨物船なら世界中の物流——一つの修理が、多くの人の生活を守ることにつながっている。この責任感と使命感が、やりがいの核となります。
船の修理は、必ずしも整った環境で行えるとは限りません。荒天の中での作業、深夜のドック入り、水中作業、海外寄港地での突発対応など、“想定外”が日常茶飯事です。
しかし、それを仲間たちと連携し、知恵と経験で乗り越えていく。まさに“修理という戦い”のような現場です。
そして、無事に船を再び動かせたときのあの高揚感。どんな苦労もすべて吹き飛ぶような喜びがそこにはあります。
船舶の技術は日々進化しています。ハイブリッド船、LNG燃料船、AI搭載機器、水中ドローン点検など、次々に新しい技術が導入される中、船舶修理も常にアップデートが求められます。
つまり、「一生学びが終わらない世界」であるということ。これに魅力を感じる職人たちは非常に多く、「昨日より今日、今日より明日」と成長を実感できることがやりがいに繋がっているのです。
何よりもやりがいを感じる瞬間。それは修理を終えた船が、再び海原へと走り出す姿を見るときです。
とくに、トラブルで動かなくなっていた船が、自分たちの手で再び動き出したときの感動は、筆舌に尽くしがたいものがあります。乗組員からの「ありがとう」の一言が、数日間の疲れをすべて吹き飛ばしてくれるのです。
船舶修理業界は、年齢に関係なく挑戦しやすい業界でもあります。若い力と経験豊富なベテランが共存し、それぞれの得意分野で力を発揮できる現場づくりが進んでいます。
技術を引き継ぎ、仲間とともに一隻一隻を直していく現場には、まるで“家族”のような絆も育まれます。
船舶修理のやりがいは、単なる「直す」ことにとどまりません。そこには「海のインフラを支える」という誇りと、「仲間とともに困難を乗り越える」という感動が詰まっています。
毎回異なる船と向き合い、日々新しい挑戦がある。そんな世界で、自分の手で“海を動かす”一員になれる——それが、船舶修理という仕事の真のやりがいです。
次回もお楽しみに!
皆さんこんにちは!
機創技研、更新担当の中西です!
日本は四方を海に囲まれた海洋国家。
その特性ゆえに、古くから物流や漁業、観光などの分野で船舶が活躍してきました。そして、船がある限り、必ず必要になるのが「船舶修理」という仕事です。
では、そんな船舶修理にはどのような魅力があるのでしょうか?普段なかなか表に出ることのない“縁の下の力持ち”の世界を、今回は深く掘り下げていきます。
船舶修理に関わると、まずそのスケールの大きさに驚かされます。船体そのものの巨大さはもちろん、プロペラやエンジン、スクリュー、ラダー(舵)など、どれも一つひとつが工場のようなサイズ。
これらを扱うには専門の重機やクレーン、チームワーク、そして高度な知識が必要になります。陸上の機械修理とは一線を画するダイナミズムが、この仕事の魅力のひとつです。
貨物船・タンカー・フェリー・漁船など、船舶は多くの人や物の命運を握っています。定期点検での修理はもちろん、突発的なトラブルでの緊急修理では“時間との闘い”も多いです。
「海上で止まってしまったら大変なことになる」——だからこそ、1秒でも早く、かつ確実に修理を終える必要があり、現場には常に張り詰めた空気が流れています。
その一方で、船が無事に出航していく姿を見ると、言葉にできない達成感が押し寄せてくる。それこそが、この仕事を続ける理由になるのです。
船舶修理には、実に多くの技術が集約されています。
溶接・ガス切断:老朽化した鋼板の張り替え、パーツ補強
機関整備:エンジンの分解整備、オイル交換、タービン点検
電気系統:照明、配線、モーター制御
塗装作業:防食塗料による外板保護、錆取り
潜水作業:水中プロペラの確認や水漏れ点検
一つとして“単純な仕事”はなく、現場ごとに柔軟な対応が求められるため、ベテランになるほど「引き出しの多さ」が問われる世界です。つまり、学べば学ぶほど奥が深い。これも職人心をくすぐる大きな魅力のひとつです。
日本の船舶修理業は、国内船だけでなく、海外からの修理依頼も多くあります。造船技術の高さと、迅速・丁寧な対応が評価され、「Made in Japan」ならぬ「Repaired in Japan」という信頼が築かれています。
外国船籍の修理案件では、異文化交流の場にもなり、語学やグローバルな視点を身につけるチャンスもあるのです。
全国各地にある造船所やドックは、地域経済の核でもあります。
船舶修理の仕事は、地域の雇用を支える重要な産業であり、「地元の船を地元で直す」という誇りをもって働いている方も少なくありません。
船舶修理は、「デカい・難しい・責任が重い」という三拍子揃った仕事。しかし、それを乗り越えた先にある景色は、ほかの仕事ではなかなか味わえません。海とともに生き、海に挑み続けるこの仕事は、まさに現代の“海の職人道”と言えるのではないでしょうか。
次回もお楽しみに!