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機創技研の雑学講座~“命の器”~

皆さんこんにちは!

機創技研、更新担当の中西です!

 

~“命の器”~

 

海で働く船は、想像以上に過酷な環境に身を置いています。
塩害・振動・衝撃・熱・湿気・波圧……
そのすべてにさらされながら、乗組員の命と荷物、そして海の安全を守っています。

そんな船舶が安全に航行するためには、
日々の点検と修理(メンテナンス)が欠かせません。

今回は、船舶修理業のプロとして、
修理の工程・主要部位ごとの劣化ポイント・溶接技術・エンジン整備・FRP補修・安全管理・現場のリアル
を3000字以上で詳しく紹介します。


■ ◆ 船舶修理とは?“海の仕事を支える縁の下のプロ”⚙️

船舶修理は、陸上の整備とは大きく異なります。

船は

  • 塩分

  • 紫外線

  • 揺れ

  • 振動

  • 衝撃

  • 24時間稼働

  • 荒天での負荷
    といったストレスを受け続けます。

そのため修理業者は、
金属・FRP・エンジン・電気・配管・プロペラ・船体構造
など、幅広い専門知識を必要とします。


■ ◆ 船舶修理で最も多い依頼とは?


● ① 船底(船底塗装・腐食・穴あき)

海水にさらされ続けるため、最も腐食が早い部分。

  • 防汚塗料の塗り直し

  • 腐食した鉄板の交換

  • 溶接補強


● ② エンジン・発電機の整備

船の心臓部分。

  • オイル交換

  • 冷却水点検

  • 燃料系統洗浄

  • インジェクター交換

  • ベルト調整

異音や振動は重大トラブルの前兆です。


● ③ プロペラ・シャフトの修理

曲がり・損傷は航行効率低下につながる。

  • シャフト芯出し

  • プロペラ研磨

  • ベアリング交換


● ④ 甲板・手すりの腐食

溶接での補強やパーツ交換が必要。


● ⑤ 電気系統

  • 航海灯

  • レーダー

  • 無線機

  • バッテリー

安全航行には電装も必須。


■ ◆ 船舶修理の流れを“現場目線”で紹介✨


① 船の状態チェック(点検)

クラック、腐食、エンジン異常、配線の劣化などを確認。
チェックポイントは100以上に及ぶことも。


② 修理計画の作成

部品の取り寄せ、溶接工程、安全対策を組み立てます。


③ 乾ドック(船を陸に上げる)

大規模修理は必ずドックに上架します。
巨大クレーンやスロープを使用し、慎重に陸揚げ。


④ 部品の分解・交換

船舶は互換性が少なく、加工しながら部品を合わせることも多い。


⑤ 溶接・補強工事

船体鋼板の張替えや、鉄部の溶接補強を行う。


⑥ 塗装(防錆・防汚)

船は“塗装が命”。
ここを怠ると一気に腐食が進みます。


⑦ 動作確認・海上試験

最後に実際に海で走行テストを行い、修理の最終確認。


■ ◆ 船舶は「塩害」との戦い⚠️

海水は金属にとって最も厳しい環境。

  • ねじが固着

  • 船体の腐食

  • 電気配線の劣化

  • 機関の錆

  • ペンキの剥離

「海に浮かんでいる」だけで、船は確実に劣化していきます。

だからこそ、
“早期発見・早期修理” が何より重要。


■ ◆ FRP補修は職人技が光る作業️✨

漁船などではFRP(繊維強化プラスチック)が多く使われます。

FRP補修は

  • 削る

  • 成形する

  • 樹脂を重ねる

  • 研磨する

  • 塗装する

これらを何層にも重ねて行う“緻密な職人仕事”。

見た目は綺麗でも、
内部が弱ければ強度不足で割れる原因に…。

だからこそ、経験が物を言う仕事です。


■ ◆ 船舶修理で欠かせない“安全管理”

  • 酸欠の危険があるタンク内作業

  • 高所での溶接

  • 重量物の吊り作業

  • 火気を使う作業

  • 狭い船底での作業

危険を伴うため、
安全管理・KY活動・保護具は徹底します。


■ ◆ 船舶修理業は“海を支える誇りある仕事”

漁師さん、海運業、旅客船、レジャーボート。
すべての人が安全に海で働けるのは、
船舶修理の技術があるからこそ。

「船は直して終わりではない」
「お客様が安心して海に出られることがゴール」

それが船舶修理業の誇りです。


■ まとめ

船舶修理は、技術・経験・安全管理すべてが求められる専門職。
船の状態を理解し、適切に修繕することで、
海で働く人々の命と仕事を守っています。

 

お問い合わせはこちらから!

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